お客様のプランに対するご要望の量から、敷地を最大限に活かした３階建とさせて頂く必要がありました。同時に73歳のお母様が最も家にいる時間が長く、3階建とする事で動線の不自由があってもいけません。そこで階段の幅を広げ、一段ずつの高さを低くし、手摺を途中で途切れる事なく設置する事で、昇り降りのストレスを極力少なくしました。

「釉薬タイル調」の黒い外壁をベースとすることで建物に高級感を出します。そして「木調」をアクセントとして軒天とバルコニーに入れることで、シンプルモダンな中にも、街並みに自然を育む長く飽きのこない外観デザインとしました。

玄関に入ると、和モダンを感じさせるなだらかなアーチ状の下がり壁と、格子のデザイン越しのグリーンスペースが優しく迎えてくれます。お履き物はシューズクロークに全て収納することで、すっきりとした奥行のある玄関となりました。

階段下の空間を使った手洗いスペースは、照明までとことんこだわった雰囲気のある和の空間に。

2階のリビングは自然素材をたっぷりと使用しました。木曾ひのきの羽目板天井、無垢のフローリング、杉の格子建具、そしてミャンマーチークで作られた品格を感じるダイニングテーブルセット・・。年月と共に味わいも深まっていくリビングです。

仏間も兼ねた小上がりの畳コーナーは、シンプルになりすぎないよう、天井や障子で和室の要素も上手くとり入れました。畳の下は収納となっており、限られた空間をしっかり有効活用しています。