STAFF COMMENT

家づくりに関わったスタッフより

家相から始まった家づくりでした。
誰しも少なからず気になる家相、プランニングをする時に最低限、鬼門・裏鬼門・トイレの位置くらいは気に掛けると思います。
M様邸に於いては、家相すべてを考慮して計画をしなければなりませんでした。
一般論として（私だけかもしれませんが）家相をあまり考えすぎると使い勝手の悪い合理性のない間取りになりがちです。ですが、家相を見て頂いた方（M様懇意の）の適切なご意見をもとにスムースにプランニングすることが出来ました。
特に、敷地が南北に細長い不利な敷地で、どこかしら16方位に引っ掛ってしまい部屋の位置から窓の位置・大きさ、火・水の位置全てを考慮しながらのプランニングは大変でしたが、ある意味新鮮でした。
プランをつくり、それを見て頂き指示を仰ぎ各部の位置・大きさを微調整してゆく、これの繰り返しにより間取りの決定となりました。
地鎮祭に際しては、時間もさることながら敷地全てから造園にかかわる植栽に至るまで全てを清める祭事でした、二度とこのような地鎮祭は見ることはないと思います。
実際に完成したM様邸を見て頂くとわかりますが、本当に家相を考慮して建てたのかと思うような、吹抜けのある豊かな大空間となっています。
外観はむくり屋根とし2階の一部を母屋下りとして軒先を低く抑え、街並みに溶け込んだ落ち着きのある和モダンの外観となっています。
内部に於いては、R框や部屋の広さに対して適度な高さのむくり天井等、固くなり過ぎない穏やかな空間となっています。
特に2階のファミリーホールは、第2のリビングとして意図した以上に気軽に寝っ転がっていられる家族団欒の場となっているようです。
規模的にも大きな邸でしたが、家相を含め、非常に良い勉強をさせて頂き感謝しております。

今井建築設計